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「野田秀樹」さんについて。

2008.03.17
野田秀樹      野田秀樹      野田秀樹
 
 野田秀樹は驚くべき才人である。
 現在を切り裂き、これでいいのかと挑戦する戯曲を次々書くのみならず、演出にも演技にも秀でている。彼の最新作「THE BEE」の舞台は一生忘れられそうにない。

 この上の文章は、私が書いたものではない。

 河合祥一郎(英文学者)の「21世紀を憂える戯曲集」(←クリック)野田秀樹著の書評をした読売新聞の記事である。

 朝日舞台芸術賞グランプリ、読売演劇大賞・最優秀作品賞など演劇賞を総なめにしたのも当然だ(野田は演出と男優で最優秀賞も)。とも書いている。

 では本題。(ここからが私の文章。人物名敬称略。)
 三谷幸喜作・演出「コンフィダント・絆」でさえ優秀作品賞だったのだから。

 そんなにすごい作品なのかと思い「THE BEE」のDVD録画を見た。(ロンドンの英語バージョン、日本語バージョンとも。)河合氏の書いたことは間違いないだろう。が、しかし傑作ではあるが、名作(=一生忘れられない作品)ともいえない微妙なところだ。(レビューは次回にします。)

 野田秀樹の作品を見るのは、はじめてで、1985年~小劇場ブームが起きて「夢の遊眠社」が話題になっていることを知っていたのだが、その年齢(20代)の頃は、さほど演劇(芝居)に興味がなくて、まったく劇場に足を運ぶ事もなかった。映画料金より高いからが理由。

 それよりも先入観があって、寺山修司 や唐十郎のような、不条理、意味不明(わからない)、難解な作品(と勘違いしていた。)と思って、野田秀樹作品を避けてきたのも大きな理由。

 「THE BEE」をはじめて見て、実に新鮮だった!三谷作品ばかりを見ていたので余計にそう感じた。

 三谷作品にないものを持っており、野田作品って(この作品一つだけとっても)こういう作、演出方法をとるのかっ!と感心した。一言でいうと、三谷作品は「俳優達の台詞(言葉)の応酬で笑いを取り、時にはホロリとさせる。」のを得意とするところだが、舞台美術(セット、背景)は、あまり「力」を入れない。というのは、豪華なセットという事ではなくて、誰もが考え付く当たり前のセットだからだ。

 野田秀樹は、それに一歩踏み込んで「画(絵)」のアイデア、工夫で観客に見せるところが凄い。舞台芸術でグランプリを獲得したものわかる。

 野田秀樹が三谷幸喜より優れているとすれば、作、演出(それだけでも凄いが。)の他に、俳優でも男優賞を獲得できる「力」をも備わっている事だ。三谷自身も、「チラッ」と舞台に出演して観客の笑いを誘い、それはそれでいいけれど、主役でも脇役でも俳優として出演したとしたら、相当イモ(=ダイコン役者)だと思う。俳優としてみたら、三谷の演技は通用しないだろう。

 どちらにしろ、今後20年間は、この2人がいれば演劇界は廃れることはない。そうでもなくても、蜷川幸雄、井上ひさし、鈴木聡、鈴木勝秀、岩松了、鴻上尚史、つかこうへい、三宅祐司、ラサール石井などもいるし。(と書きながら、この人達の作品を一つも見たことがないっ!)

 若き劇作家、長塚圭史(舞台「LAST SHOW」は見たいけれど。)、青木豪、岸田國士戯曲賞をとった人達は、三谷作品や野田作品をどう思っているのだろうか?上に挙げた名前の人達はもちろんだが、ちょっと聞いてみたい。

THE BEE 野田秀樹

テーマ : 演劇

ジャンル : サブカル

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